カブトムシ豆知識(8) ~大きいカブトムシの育て方~

カブトムシの飼い方

カブトムシを飼っていると、
「もっと大きなカブトムシがほしい!」
「ウチのカブトムシは大きくならないのか?」
なんてことを考えたりしませんか。

小さいカブトムシもかわいいですが、大きいほうが強そうですし実際にケンカも強いです。
どうすれば大きいカブトムシを育てられるのでしょうか。

この記事の要点
  • カブトムシの体の大きさは幼虫の時点で決まる。
    成虫になってからは成長しない。
  • 幼虫に“いい土”を“たっぷり”与えると大きく育ちやすい。
    特に冬になる前までが大事。
  • 体が大きくて若い母親だとより大きく育つ可能性もある。

「環境」と「親」で決まるらしい

同じ種類の生き物でも体の大きさにはばらつきがあります。
人間でも体が大きい人もいれば小さい人もいますよね。

では、体が大きい人と小さい人では何が違うのか。

たとえば、食事やトレーニングによって体が大きくなります。
これが「環境」による影響です。

カブトくん
カブトくん

要は

「生まれてから、どんなことをしてきたか」

による違いです。

また、両親が背が高いと子どもの背も高くなる傾向があります。
これが「親」による影響ですね。

人間と同じように、カブトムシも“環境”と“親”が影響すると考えられます。

では、
「“環境”と“親”、どっちの影響が大きいか?」
という疑問がわくのではないでしょうか。

結論から言いますと、ズバリ“環境”です。

「環境」がカブトムシの体格に与える影響について

カブトムシは、
「たまご」→「幼虫」→「さなぎ」→「成虫」
という順に成長します。

この成長プロセスのどこで体の大小が決まるのでしょうか?

成虫になってからの環境は関係ない

カブトムシは外骨格という硬い殻で体が覆われています。
この外骨格を成長させて大きくすることは無いんですね。

つまり、成虫のカブトムシにどれだけエサを食わせても、いい環境に置いても、体を大きくできません。

カブトくん
カブトくん

「体をさらに大きくする」という観点では影響なしです。

しかし、エサや環境をよくすることで、寿命を延ばすなど効果があります。

幼虫の時期の環境が影響する

では、カブトムシの体の大きさに影響するのは「たまご」「幼虫」「さなぎ」のいずれの期間なのでしょうか。

結論から言うと、ズバリ「幼虫」の期間です。

どんな環境だと幼虫が大きく育つか

カブトムシの幼虫は土の中で“腐葉土”とよばれる土を食べて成長します。

“栄養たっぷり”な腐葉土を“たくさん”食べることができれば大きく育つのです。

自宅で幼虫を飼育する場合、

  • カブトムシ用のよい腐葉土(昆虫マット)を与える
  • 土(昆虫マット)を切らさないよう、ときどき交換する

という点に注意しましょう。

幼虫の成長に特に影響する時期はいつか

カブトムシの幼虫は8月頃から翌年の5月頃までの長い期間を土の中で過ごします。

では、この期間ずっと同じ成長速度で体が大きくなるわけではありません。

冬の期間は活動が低下してほとんど動かないですし、春になって活動を再開してからの成長も少ないです。

そのため、たまごから孵化してから冬に入る前(8月~11月頃)までの成長で体の大さが決まると言ってよいです。

カブトくん
カブトくん

大きい幼虫を育てるには、
「冬になる前までに、いい昆虫マットをたっぷりあげる」
ことが大事ですね。

「親」がカブトムシの体格に与える影響について

“環境”による影響と違って、“親”による影響は小さいです。

父親(オス)の体の大きさは子の体の大きさに影響しません。

一方で、母親(メス)の体の大きさと子の体の大きさの関係性については研究者の間でも意見がわかれています。

カブトくん
カブトくん

以下では
「母親の体の大きさが子の体の大きさに影響を与える」
という意見の概要を紹介します。

たまごの大きさによる影響

カブトムシのたまごは大きさにばらつきがあり、
「大きいたまごから生まれた幼虫は大きく育つ」
という傾向があります。

たまごの大きさに影響を与える要素は、
・母親の体のサイズ
・母親の日齢
の2つで、特に母親の体のサイズの影響が大きいです。

カブトくん
カブトくん

つまり「体が大きくて若い母親」が生むたまごは、大きい傾向が高いです。

親の体の大きさは子に遺伝するのか

母親の体の大きさが子の体の大きさに影響する現象は遺伝のように見えますが、そうではないです。
遺伝子的なものではなく母親がたまごを産む環境によるもの(母性効果)と考えられています。

カブトくん
カブトくん

遺伝子的なものは代々引き継がれますが、母性効果は環境が変わるとリセットされてしまうという違いがあります。

まとめ

  • カブトムシの体の大きさは幼虫の時点で決まる。
    成虫になってからは成長しない。
  • 幼虫に“いい土”を“たっぷり”与えると大きく育ちやすい。
    特に冬になる前までが大事。
  • 体が大きくて若い母親だとより大きく育つ可能性もある。

コメント

タイトルとURLをコピーしました